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神経内科通信

2011年01月号 「からだの弱点を知る」

  明けましておめでとうございます
 
  平成23年がはじまりました。気持ちも新たに、地域の方々にいっそうお役に立てる外来を目指してまいります。今年もよろしくお願いいたします。
 
  からだの弱点を知る
 
  このところ、一時期ほど健康食品による被害のニュースを見聞きすることはなくなりました。しかし、まだまだ世間の健康志向は根強いと思います。以前の通信にも書きましたが、健康を目指す場合、具体的に自分のからだのどこを良くするのか、補強するのかというポイントが大切です。間違った健康法を選ばないようにするにはどうしたらよいのか、私なりのアドバイスをいたします。
 
(1)検診結果を十分に活かせていますか?
この頃では企業検診や住民検診、人間ドックなど、たいへん盛んに各種の検診が実施されています。このことは一応、好ましい現象と考えられます。ところが、検診で肥満、高血圧や尿たんぱく、内臓異常などがキチンと指摘されているのにもかかわらず、慣れなのでしょうか、病院で検査を行わない方、指導を受けない方が多いと聞いたことがあります。これでは何のために検診を受けているのかわかりませんね。異常の軽いうちだからこそ、しっかりと検査を行い、医者から説明を受けて生活習慣の改善や治療を受けるべきでしょう。
 
(2)自分の家族がどのような病気にかかったかチェックしましょう。
どこの病院でも入院になる方に対しては、必ず問診で本人の家族がかかった病気を聞き出してカルテに記録します。病気の中には遺伝傾向が強いもの、家庭の中で同じような生活習慣を送るために多発しやすいものがあるのです。自分の祖父母、両親、兄弟がかかった病気をくわしく知ることで、自分がかかりやすい病気をある程度は知ることができます。このことはとても大切です。
 
(3)かかりつけ医をもち、何でも相談しましょう。
せっかくかかりつけ医(かかりつけの病院)があるのにもかかわらず、ただ月に一度だけクスリをもらっておしまい、という方が多くおられます。実にもったいない話です。定期外来受診の際に、その間にみられた症状の変化をお伝えいただくことは当然ですが、自分の病気を管理するために、特に何に気をつけて過ごしているか、人からこのような健康法を教えてもらったが、果たしていかがなものか、など、どんどんお尋ねください。病気の治療には「ご本人が積極的にかかわる」ことが特に大事です。
 
( 文・神経内科 則行 英樹 )
 
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