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神経内科通信

2016年05月号 「医療に関係する確率の話」

  あなたは確率という言葉ご存知ですか。確率とは「ある事がらが起こる可能性の大きさ」を表した数字のことをいいます。先日、医療にまつわる確率について書かれた面白い記事を読みましたので、次に挙げてまいりましょう。
 
① 男の子と女の子を比べるとやや女の子の出生率がやや高い。
  男の子が生まれる確率は百分の四十九(49%)、女の子が生まれる確率は百分の五十一(51%)だそうです。意外なことに半々ではないのですね。
 
② 寝たきりとなる確率について。
  65歳以上で寝たきり状態となる確率は十分の一(10%)、つまり10人に1人は寝たきり状態になるということです。この数字は今後増え続けていくものと予想されます。寝たきり予防の啓発活動をいっそう強化したいと考えています。
 
③ がんで命を落とす確率について。
  日本人全体の統計では十分の三(30%)と言われていますが、最近では二分の一(50%、二人に一人!)という統計も出ています。高齢化の影響でしょうか。がんは早期発見、早期治療が大切です。健診は積極的に受けましょう。
 
④ 花粉症になる確率について。
  最近、アレルギー体質を持つ方が増えているような気がします。子供ばかりではなく、成人となって初めて発症する方もいて、これは新たな国民病と言えるのかもしれません。生涯で花粉症となる確率は十分の一、すなわち十人に一人は花粉症持ちになるそうです。いや、実際はもっと多いのかもしれません。
 
⑤ 一生のうちで救急車に乗る確率について。
  ある統計によりますと、二十六分の一とあります。実をいいますと、私自身も研修医一年目の時に飲み過ぎて急性アルコール中毒となってしまい、情けないことに自分が働いていた病院に救急搬送された苦い経験があります。
 
⑥ 不眠症の確率について。
  最近、睡眠薬を使用する方が若年層を中心に増えているような気がしています。確率は五分の一。五人に一人が睡眠に問題を抱えているということです。これはストレス社会の影響なのでしょうか。少々、考えさせられます。
 
⑦ 血液型の確率について。
  これは私たち医療人の間では非常に有名です。A型は十分の四(十人中四人)、O型は十分の三(十人中三人)、B型は十分の二(十人中二人)、AB型は十分の一(十人中一人)となっています。
 
まだまだありますが、続きはまたそのうちに。
( 文・神経内科 則行 英樹 )
 
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