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神経内科通信

2020年1月号 糖尿病と肥満の食事療法と運動療法

 
明けましておめでとうございます。
新年を迎えました。今年もみなさまの健康増進に役立つ情報をお伝えしてまいりたいと思います。ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
糖尿病と肥満の食事療法と運動療法
 糖尿病と肥満における日常生活指導の基本はほぼ同じものとなります。まずは食事療法に関して。医者から「一日何キロカロリーまでですよ」、と言われてもピンときませんし、カロリー制限を実践するのは至難の業です。そこで、あくまで原則ではありますが、以下のような心がけはいかがでしょうか。
①   腹八分目にする。お腹が鳴る時間を作る。間食を避ける。
食べ過ぎはカロリーの摂りすぎになりますし、血糖値をぐんと上昇させてし
まいます。かといって極端はダイエットを行いますと、栄養不足から筋肉が衰えてしまったり、抵抗力が落ちてしまいます。もうちょっと食べれるな、というところであえて食事をストップする、午前・午後とおなかが鳴る時間を必ず作る。これだったら実践できそうですよね。
②   栄養バランス(脂質、たんぱく質、炭水化物)を意識する。
農林水産省のホームページに以下のような記載があります。「コメを基本に、魚介類、野菜、果実、牛乳を組み合わせたこの国の住民の平均的な食生活、つまり日本型食生活は、コムギと畜肉に依存した欧米型の食生活にくらべて、栄養供給の面でバランスがとれていて、健康保持のために望ましいものである。」最近の若い方の食生活の乱れが心配ですね。日本食のよさを再認識したいものです。
③   食べる順番を工夫する。
お恥ずかしい話、私は知らなかったのですが、サラダ(野菜)みたいに食物繊維を豊富に含む副菜を先に食べると、腸からの糖分の吸収が抑えられるそうです。また、ごはんを食べる前に魚とか肉とかの主菜を食べると胃の動きが緩やかになるそうです。よって、おかずを優先してごはんやデザートを食べると血糖値のあがり方がゆるやかになるそうです。
 次に運動療法についてです。簡単にできる運動として、ウォーキングやジョギングといった有酸素運動を一日20分程度(一日約8000歩)。これを目安に。また、筋肉にわざと負担をかける「レジスタンス運動」も効果的です。片手でしっかり手すりを持って、片足立ち、あるいは片足を横のほうに伸ばす、ひざの屈伸運動をしてみる、など。からだの感覚として、「やや楽である」から「ややきつい」程度の運動がちょうどよいそうです。   ( 文・神経内科 則行 英樹 )
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