本文へ移動

神経内科通信

2012年01月号 「新年あけましておめでとうございます」

  平成24年を酒井病院と共に迎えることができ、とても嬉しく思っております。これからもみなさまの健康増進にお役に立つ外来を目指して努力してまいる所存です。旧年同様、よろしく願いいたします。
 
  私は医師としてのキャリアをこれまで20年間積み上げてまいりましたが、その中で「どうすれば寝たきり患者さんを減らすことができるのか」と真剣に考えてまいりました。その結果、(1)脳卒中を何としても予防する、(2)転倒(および骨折)を何としても予防する、この2点が重要という結論に至りました。
 
  我が国の医療費の増大が、財政面で大きな負担になっているニュースがよく報道されていることはみなさまもご存じの通りです。この膨大な医療費を少しでも抑制することが医療従事者に与えられた使命の一つであると私は考えていますが、脳卒中と転倒・骨折の双方が寝たきり原因の第1位と第3位であり、これらだけで寝たきり患者さんの原因病の約4割を占めます。また古い情報で恐縮ですが、平成13年に発表されたデータによれば、脳卒中の治療に使われた国民医療費の総額が1兆7000億円にのぼっていることがわかります。(ちなみに九州新幹線全開通にかかった費用が1兆5000億円といわれています。)おそらく総額は年々伸び続けていることでしょう。
 
  寝たきり原因の大きな病気である脳卒中、転倒(骨折)を予防し、ひいては医療費の抑制に貢献したい、結果として大分県を日本一寝たきり率の低い県にしたい、これが私のモットーであり、ライフワークです。
 
  私はまず、酒井病院に通院されている方々を寝たきり病から守っていきたいと思います。健康教室や外来通信などを通じて、みなさま方にさまざまな病気について勉強していただき、次にはみなさま一人ひとりがその知識でもって大切なご家族・知人の方々を守っていただければと考えています。おかげさまでこの外来通信も今回で通算56号となりました。これからも健康増進に役立つ最新情報を、わかりやすい表現でお伝えすべく努めてまいります。共にしっかりと学んでまいりましょう。
 
定期的に検査を受けましょう
  当外来では検尿検査・採血検査・胸のレントゲン・心電図をすべての方に定期的に受けていただいています。(もちろん必要があればそのほかの検査も行います。)ご自分の身体の弱点を知るためにも、そして異常の早期発見のためにも、定期的に検査を受けるようにしてください。
 
( 文・神経内科 則行 英樹 )
 
TOPへ戻る