神経内科通信
2016年02月号 「家庭血圧測定の注意点」
最近ではご家庭で血圧を測定する習慣が一般的になりつつあります。家庭血圧の測定方法については以前にもこの通信に記しましたが、今回は特に留意いただきたい点をまとめておきますので、ぜひ参考になさってください。
留意点:その① 血圧測定に際しては必ず机(テーブル)といすを使うこと。
多くの方は正しい姿勢で血圧を測定されると思いますが、以前、布団に横になったまま測ったり、あるいは畳の上であぐらをかいたまま測っていた方がおられました。この姿勢はいけません。背筋を伸ばして(良い姿勢で)いすに腰かけ、机(テーブル)の上に測定機器を置いてください。ちなみに、あぐらをかいたまま血圧を測りますと、通常より高い数字がでますのでご注意を。
多くの方は正しい姿勢で血圧を測定されると思いますが、以前、布団に横になったまま測ったり、あるいは畳の上であぐらをかいたまま測っていた方がおられました。この姿勢はいけません。背筋を伸ばして(良い姿勢で)いすに腰かけ、机(テーブル)の上に測定機器を置いてください。ちなみに、あぐらをかいたまま血圧を測りますと、通常より高い数字がでますのでご注意を。
留意点:その② 測定ボタンを押す前には、必ず時間をかけて深呼吸を。
外来で、「測定するたびに血圧の数字が大きく変動する」という声をよく耳にします。 確かに血圧はもともと変動しやすいものなのですが、測定の条件によっても大きく異なる数値が出ることがあります。まずマンシェット(腕に巻く布)を正しくセットしたら、2~3分、肩の力を抜いてゆっくりと深呼吸をくり返しましょう。血圧測定は安静時が基本ですが、この「安静」とは何も身体の安静のみを意味しているわけではなく、気持ちの安静(精神的なリラックス)も含んでいるのです。すなわち、心身ともに安定させることが前提なのです。
外来で、「測定するたびに血圧の数字が大きく変動する」という声をよく耳にします。 確かに血圧はもともと変動しやすいものなのですが、測定の条件によっても大きく異なる数値が出ることがあります。まずマンシェット(腕に巻く布)を正しくセットしたら、2~3分、肩の力を抜いてゆっくりと深呼吸をくり返しましょう。血圧測定は安静時が基本ですが、この「安静」とは何も身体の安静のみを意味しているわけではなく、気持ちの安静(精神的なリラックス)も含んでいるのです。すなわち、心身ともに安定させることが前提なのです。
留意点:その③ 環境によって血圧は変動することを知っておく。
血圧は自律神経の状態によって常に変動しています。例えば、不安や怒りで胸がドキドキしていれば高くなりますし、お風呂に入りゆったりと落ち着いて気分のいい状態では下がりやすくなっています。実をいいますと、血圧は測定を行う部屋の温度でも変動することがあります。通常、寒い部屋で測れば血圧は高めとなり、反対に暖かい部屋で測れば血圧は下がりやすくなります。理想的には、暑すぎず寒すぎず、適度な温度の部屋(室温がだいたい18℃程度の環境)で測定するのがよいとされていますが、実際はなかなかそのようにうまくはいきません。毎日同じ時間に測った血圧だとしても、必ずしも同じにはならないものです。なお、飲酒やカフェイン摂取でも血圧は変動します。
血圧は自律神経の状態によって常に変動しています。例えば、不安や怒りで胸がドキドキしていれば高くなりますし、お風呂に入りゆったりと落ち着いて気分のいい状態では下がりやすくなっています。実をいいますと、血圧は測定を行う部屋の温度でも変動することがあります。通常、寒い部屋で測れば血圧は高めとなり、反対に暖かい部屋で測れば血圧は下がりやすくなります。理想的には、暑すぎず寒すぎず、適度な温度の部屋(室温がだいたい18℃程度の環境)で測定するのがよいとされていますが、実際はなかなかそのようにうまくはいきません。毎日同じ時間に測った血圧だとしても、必ずしも同じにはならないものです。なお、飲酒やカフェイン摂取でも血圧は変動します。
留意点:その④ 血圧測定は「起床後と寝る前に2回ずつ」が基本。
血圧測定は朝起きて一時間以内、かつ食事前、かつ排尿後に2回、夜お布団に入る前に2回が原則です。一度に3回も4回も測定する必要はありません。夜の血圧は様々な条件下で変動しやすいので注意が必要です。なお、内臓の障害は朝の高血圧に強く関連しているそうです。
血圧測定は朝起きて一時間以内、かつ食事前、かつ排尿後に2回、夜お布団に入る前に2回が原則です。一度に3回も4回も測定する必要はありません。夜の血圧は様々な条件下で変動しやすいので注意が必要です。なお、内臓の障害は朝の高血圧に強く関連しているそうです。
( 文・神経内科 則行 英樹 )