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神経内科通信

2021年12月号 骨粗しょう症のおさらい

 厚生労働省が定期的に発表する「国民生活基礎調査」によりますと、現在、介護を要するきっかけとなる病気の第四位は、骨折・転倒を含めた筋肉と骨の異常・老化です。しかし、リウマチなど関節の病気を併せれば第一位となります。ちなみに第二位は脳卒中で第三位は認知症でした。これより元気に長生きするためには、筋肉や骨の状況を意識した生活が必要になるといえそうです。
 たとえば、転倒して足の付け根の骨を折ったとします。治療には手術を含めて最低でも1か月程度の入院が必要とされており。入院中にリハビリテーションを行ったとしても、年齢が高いほど治療期間中に運動機能・内臓機能・認知機能が低下するケースが多く、最終的に寝たきり状態となる方も少なくありません。また、過去に右足の骨折をした方が今度は左足、という事態もよく見聞きします。統計を取りますと、足の付け根骨折の方は年々増加しています。アメリカで発表された統計データでは、足の付け根骨折の方は、骨折を起こしていない方に比べて6倍程度、死亡の危険性が増すとありました。早期乳がん、早期前立腺がんの方より5年生存率が低い、というデータもあったような。
 骨の健康を考えるうえで避けて通れない病気、それは骨粗しょう症です。以下に骨粗しょう症について要点を簡単にまとめますので、理解を願います。
・骨粗しょう症とは、骨を丈夫に保つカルシウムという成分の量が減ってしまい、そのために骨がもろくなって、骨折しやすくなる病気のことをいいます。
・その原因としては女性ホルモンの減少(高齢の女性ほど骨がもろくなりやすいのはこのためです。)、加齢、痩せぎみの体格、カルシウム不足、運動・日照不足、糖尿病、くすり(特にステロイド服用中)などがあります。
・代表的な自覚症状としては、背中や腰の痛み、姿勢の変化(背中が曲がる)及び身長が低くなる、ちょっとしたケガで骨を折りやすい、などがあります。
・骨粗しょう症で骨折をしやすい部位、それは先ほど述べました足の付け根(大腿骨近位(きんい)部)、手首、背骨(圧迫骨折)などがあります。
・レントゲンを用いた骨量測定という検査で、簡単に骨の強度を調べることができます。その強度が一定の基準を満たさない場合には、薬(内服のほか注射薬もあります。)による治療を考慮します。特に、身内の方に骨粗しょう症を原因とする骨折を経験なさった方がいらっしゃれば、ぜひこの検査をお受けになってください。当院でも実施可能ですので、お気軽にご相談ください。
 今年もコロナウイルスに振り回された一年でした。来年こそは落ち着きたいものですね。よいお年をお迎えください。         ( 文・神経内科 則行 英樹 )
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