神経内科通信
2007年10月号 「脳卒中予防十か条」
脳卒中とは、脳の血管が破れたり(脳出血)、つまったり(脳梗塞)して起こる病気です。今回は数年前に日本脳卒中協会が発表した「脳卒中予防十か条」をご紹介したいと思います。恐ろしい脳卒中の発病、再発をなんとしてでも予防してまいりましょう。
その一 手始めに 高血圧から 治しましょう
高血圧は脳卒中の原因の代表格です。日頃からきちんとご自分の血圧の管理を行ってください。140/90以下を目標にしましょう。血圧は特に変動に注意。
高血圧は脳卒中の原因の代表格です。日頃からきちんとご自分の血圧の管理を行ってください。140/90以下を目標にしましょう。血圧は特に変動に注意。
その二 糖尿病 放っておいたら 悔い残る
糖尿病は全身の血管をじわじわとむしばんでいきます。最初は全く自覚症状がないために見落とされがちですので気をつけましょう。採血でわかります。
糖尿病は全身の血管をじわじわとむしばんでいきます。最初は全く自覚症状がないために見落とされがちですので気をつけましょう。採血でわかります。
その三 不整脈 見つかり次第 すぐ受診
不整脈の中には、脳卒中の引き金となるものがあります。外来で相談を。
不整脈の中には、脳卒中の引き金となるものがあります。外来で相談を。
その四 予防には タバコを止める 意志を持て
タバコの害については、改めてここで言う必要はないですね。最近では、タバコの煙を周りの人が吸ってしまう状況が問題となっています。(受動喫煙)
タバコの害については、改めてここで言う必要はないですね。最近では、タバコの煙を周りの人が吸ってしまう状況が問題となっています。(受動喫煙)
その五 アルコール 控えめは薬 過ぎれば毒
お酒の害は何も肝臓に対してだけではありません。くも膜下出血を起こされた方には「大酒のみ」が多いことが知られています。あなたは大丈夫ですか?
お酒の害は何も肝臓に対してだけではありません。くも膜下出血を起こされた方には「大酒のみ」が多いことが知られています。あなたは大丈夫ですか?
その六 高すぎる コレステロールも 見逃すな
高コレステロール血症は、高血圧や糖尿病と共に動脈硬化(血管の老化)を早く進めます。コレステロールの数値は高くても低くても要注意です。
高コレステロール血症は、高血圧や糖尿病と共に動脈硬化(血管の老化)を早く進めます。コレステロールの数値は高くても低くても要注意です。
その七 お食事の 塩分・脂肪 控えめに
薬だけで脳卒中を予防することは困難です。昔から「医食同源」と言われるように、日頃の食事内容には十分な気配りが大切ですね。外来で相談を。
薬だけで脳卒中を予防することは困難です。昔から「医食同源」と言われるように、日頃の食事内容には十分な気配りが大切ですね。外来で相談を。
その八 体力に 合った運動 続けよう
運動が健康によいということは言うまでもありません。しかし、身体の個性や体調を無視した運動はかえって逆効果となります。自分に合った運動を。
運動が健康によいということは言うまでもありません。しかし、身体の個性や体調を無視した運動はかえって逆効果となります。自分に合った運動を。
その九 万病の 引き金になる 太りすぎ
これは説明を必要としませんね。食事と運動で良好な体重を維持しましょう。
これは説明を必要としませんね。食事と運動で良好な体重を維持しましょう。
その十 脳卒中 おきたらすぐに 病院へ
脳卒中の治療は時間との勝負です。半身のシビレやマヒ、言葉がうまく言えない、突然の激しい頭痛があれば、直ちに受診を。
脳卒中の治療は時間との勝負です。半身のシビレやマヒ、言葉がうまく言えない、突然の激しい頭痛があれば、直ちに受診を。
( 文・神経内科 則行 英樹 )