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神経内科通信

2015年01月号 「健康づくりのための睡眠指針2014「睡眠12箇条」(厚労省)」

一.良い睡眠で、からだもこころも健康に。
良い睡眠はからだとこころ双方の疲労回復にとても重要です。
 
二.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
短い時間であっても毎日、適度な運動を行うこと、そして規則正しい食生活を行うことは質の良い睡眠をもたらす最大の要素です。
 
三.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
最近の研究で、睡眠の質の悪い方は生活習慣病になる危険性が高いことがわかってきました。睡眠時無呼吸症候群は睡眠の質を落とす代表的な病気です。
 
四.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
なかなか寝つけない、朝起きたときに熟睡感がない、疲れているはずなのに眠れないといった不眠症状は、こころの病の症状として現れることがあります。
 
五.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。
日本人成人の睡眠時間は6時間以上8時間未満の人が約6割を占めると言われており、これが標準的な睡眠時間と考えられています。睡眠時間は、日の長い季節では短くなり、日の短い季節では長くなるといった変化を示します。
 
六.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
自分にあったリラックス法が質の良い眠りへの心身の準備となります。
 
七.若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。
体内時計は、起床直後の太陽の光を手がかりにリセットされます。光による朝のリセットが行われないと、夜に寝つくことのできる時刻が少しずつ遅れます。
 
八.勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。
午後の眠気による仕事の問題を改善するのに昼寝が役に立ちます。午後の早い時刻に30分以内の短い昼寝をすることが、作業能率の改善に効果的です。
 
九.熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠
 
十.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
就床時刻にこだわりすぎないことです。眠ろうとする意気込みが頭を冴えさせ寝つきを悪くします。
 
十一.いつもと違う睡眠には、要注意。
睡眠中の激しいいびきや呼吸停止、手足のぴくつき、むずむず感や歯ぎしりなどがみられるようになった場合にはぜひ専門医に相談をしてください。
 
十二.眠れない、その苦しみをかかえずに、積極的に専門家に相談を。 不眠症は病気です。適切な治療で改善します。
 
( 文・神経内科 則行 英樹 )
 
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